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住まいは「人生の三大出費」の1つ~FPが教える「一生得する」住まい選び

人生の中で、高価な買い物は3つあるといわれています。それが「人生の三大出費」です。具体的には「教育」、「老後」、「住宅」に関わるお金ということになります。
「教育」、「老後」というと、買い物というイメージからは、少し遠いかもしれませんね。
そこで、まずはイメージしやすい「住宅」についてお話しします。

 

持ち家と賃貸、メリットが大きいのはどっち?

お家を買うのか、借りるのか。迷う方は多いと思います。
では、それぞれのメリットとデメリットを考えてみましょう。ac5ea2818eab15dc91721a7c6e6249f4

持ち家は、自分たちが長く住むためのお家ですから、こだわりもありますし、住宅の質も比較的高いのが一般的です。また住んでいる間に直したいところが出てきたり、レイアウトを変えたいと思ったりしたら、リフォームや建て替えもできます。そして住宅ローンを完済すれば負担が少なくなり、最終的には、ご自分の資産になる。これは大きいですよね。

デメリットとしては、転勤などを含めて、引っ越しがしづらいことです。また建物が壊れた場合には、修繕費を負担しなければならない。そして、これがいちばん大きな問題だと思いますが、買うときの費用がたくさんかかるというところです。

 

持ち家と賃貸で逆転するメリットとデメリット

賃貸住宅の場合は、持ち家のデメリットと真逆のことがメリットになっています。家にかかる費用は持ち主である大家さんが負担しますので、住宅の設備費や修繕費は必要ありませんし、もちろん住宅ローンや固定資産税もありません。引っ越しも気軽にできます。

では、デメリットは何か。まず、ファミリー向けの広さの物件が少ない。特に駅の近くや便利な場所は、独身専用というところが多いのが現状です。また、自分勝手に家の中に手を入れることはできません。棚をつけたいからと壁に釘を打つことはもちろん、ポスターを貼るために画鋲を刺しただけでも、お金を払って修復しなければならないこともあります。もちろん賃貸ですから、家賃は一生払い続けなければいけません。
そして、歳をとると家を借りるのが難しくなるということ。若い人にはピンとこないかもしれませんが、実は歳をとった方が住むことを嫌がる大家さんは、意外と多いのです。家が借りられないかもしれないなんて長い人生で考えると、かなり厳しいデメリットではないでしょうか。

 

賢い選択は持ち家コース? それとも賃貸コース?

次に考えていただきたいのが、持ち家と賃貸の住居費です。
次の図を見てください。右側の上が持ち家コースの年間居住費、右側の下が賃貸コースの年間居住費になっています。

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これだけ見ると、持ち家コースだと細かくお金がかかっていて、賃貸コースはお金がかかっていないように感じますよね。ところが、この表に実際の数値をあてはめると、違う現実がみえてくるのです。

そこで次回は、持ち家と賃貸の居住費用について、具体的にお話しします。

 

[川西 こうじ]
七福計画株式会社 代表取締役、ファイナンシャルプランナー、住宅財産プランナー。⼤学で機械⼯学を専攻後メーカーに就職し技術職、営業職として活躍していたが、阪神淡路⼤震災での罹災を機に⽣命保険業界へ転職する。直営代理店経営を経て、より細やかなサービスを⽬指して保険代理店「七福計画」を設⽴。これまでのコンサルティング数は500社を超える。