「人生の三大出費」の1つが、住宅にかかる費用です。家を買うのか、借りるのか、それぞれメリットもデメリットもありますから、悩む人は多いと思います。
それでは持ち家と賃貸、どちらがお得なのかを具体的に考えてみましょう。
持ち家コースと賃貸コース、居住費を比べると……
持ち家の大きなメリットは、資産になるということです。けれども購入するときの費用負担が大きいというデメリットがあります。一方、賃貸では費用面での負担が少ないというメリットはありますが、家賃を一生払い続けなければなりません。
ですから、どちらがお得なのかと考えても、すぐには結論が出ないと思います。
そこで、実際にはどのくらいの費用がかかるのか比較してみましょう。
【持ち家コース】
【賃貸コース】
出典:リクルートSUUMOカウンター
このグラフを見ると、持ち家だと意外に細かくお金がかかっていて、賃貸の方はあまりお金がかからないように思えます。
ところが具体的な金額をあてはめると変わってくるのです。
50年間の住居費用を比較すると買った方がお得!
家を買った場合と借りた場合、どのくらいの差が出るのか具体的に比べてみましょう。入居時に世帯主であるご主人が33歳、3歳のお子さんがいるご家族が、その後の50年間にかかる居住費用です。
賃貸住宅の場合は、家賃の総合計と更新料などを含めると、概算で8,330万円かかってしまいます。
一方、持ち家の場合を見てください。新築のマンションを購入したという設定ですが、入居時の頭金、住宅ローンの返済額、入居してからの費用、さらにリフォームまで含めても、7,630万円です。
どうですか。買った方がお得ということになりますよね。
ただ、家を買う前に、考えておかなければならない問題があります。それは、急速に変化している環境の変化、社会の背景です。
そこで次回は、家を買う前に考えておかなければならない、いろいろな問題についてご説明します。
[川西 こうじ]
七福計画株式会社 代表取締役、ファイナンシャルプランナー、住宅財産プランナー。⼤学で機械⼯学を専攻後メーカーに就職し技術職、営業職として活躍していたが、阪神淡路⼤震災での罹災を機に⽣命保険業界へ転職する。直営代理店経営を経て、より細やかなサービスを⽬指して保険代理店「七福計画」を設⽴。これまでのコンサルティング数は500社を超える。